カード調達時の選択指針  


よくある質問を掲載しました。問い合わせされる前にこちらを参考にして下さると幸いです。(平成15年6月19日現在)

Q:カードのメモリ容量について

A:メモリ容量は、 により必要な容量は決まってきます。メモリ容量が大きいカードは一般的に高価となります。また、 従って単純に評価は出来ませんが、平成12年度の「IT装備都市研究事業」での経験値的には、1アプリケーション2〜3Kバイト程度の容量となっており、住基カードとして示されている32Kバイト以上のメモリ容量があれば普通に使用する場合には問題はありません。

Q:非接触型とコンビ型の違い

A:住基カードは、非接触インタフェースを利用してサービスを受けますが、非接触カードには、 があります。前述した通り、住基サービスは全て非接触インタフェースで利用しますので、基本的には非接触インタフェースのカードでも、非接触/接触インタフェースを持つコンビカードでも利用可能です。
接触面を利用するサービスを自治体側で予定するのであればコンビ型を選択する必要があります。
また、国では、平成14年3月26日の公的分野におけるICカードの普及に関する関係府省連絡会議申し合わせにおいて、ISO/IEC14443タイプB非接触インタフェースを利用していくことで統一されていますので、今後の公的分野のICカードインフラは非接触が標準となります。

Q:カードプラットフォームとは何か

A:ICカードの中の利用環境の基本となるカードプラットフォームとして、 が代表的です。Javaカードは、サンマイクロシステムズ社のライセンスを受けJavaという言語で作成され動作する環境です。MULTOSは、マスターカード等が参加するコンソーシアムで開発されたマルチアプリケーションに対応したICカードOSです。Javaカード、MULTOSカード共に、ICカードのアプリケーションを汎用言語で開発が出来ます。一方、ネイティブカードは各社独自仕様の利用環境を提供するものであり、汎用言語と対比した場合、それぞれのカードで定める言語を使ってプログラムを記述します。カードプラットフォームは、搭載するICカードのアプリケーションの開発環境とも密接に関係するため、そのような観点からも選択時の考慮が必要です。
また、Javaカードについても、使用するJava環境のバージョンや、各ベンダによるサポート範囲の違い等にも注意が必要です。

Q:券面印刷について

A:住基カードの券面仕様に関しては、地方自治情報センター(LASDEC)において推奨仕様が示されていますが、自治体として 等について決定する必要があります。一般的に、色の種類の増加や、特殊印刷の追加等がある場合は、コストが嵩むことになり、加工代が高価となります。また、券面仕様の決定後にも確認等様々な工程がかかるため、早めに決められることをお薦めします。

Q:裏面印刷はどのように考えるか、サインパネルはどう考えるか

A:住基カードの裏面印刷は、特に仕様の提示がないため、独自のデザイン(何も印刷しないことも含め)が可能です。
利用面から考えますと、表面の記述内容(住所、電話番号等)が変更になった場合の新しい内容をサインパネルに記述する等のことが考えられ、利用上の注意事項等を記載しておくことも考えられます。
NMDAでは、裏面の標準印刷仕様を準備し、検討していただけるように考慮しています。
いずれも必須事項ではないので、自治体側の必要性に応じて対応することとなります。

Q:エンボス加工について

A:目の不自由な方の為に、ICカードの券面に凹凸の加工を行なうことをエンボス加工といいます。 エンボス加工は、点字エンボッサーと呼ばれる特殊な機械を使用して券面を加工することになり、通常の発行に比べ新たな設備や、工数がかかり高価となります。

Q:公的個人認証の利用はどのように考えるか

A:住基カードを利用して、都道府県が発行する電子証明書をカード内に搭載し、ICカードを使い個人の認証を行なうことで種々のサービスが受けることの出来る、公的個人認証サービスの準備が進められています。
コンサル対応をいたしますので疑問な点等お尋ね下さい。

Q:多目的利用について

A:住基カードは、複数のアプリケーションを搭載することが可能な、いわゆるマルチアプリケーション・カードです。従って、1枚のICカードで多目的な利用が可能となります。 IT装備都市研究事業でも、複数の官民のアプリケーションを搭載し、地域特性に応じた施設の利用や商店街のポイント・サービス等各種サービスを展開しています。住基カードは、空き領域に市町村の条例で定めるアプリケーションを搭載することが可能であり、ICカードを使用した地域振興や、情報化の推進等が期待されます。多目的に利用する場合は、ICカードのメモリ容量を勘案する必要があります。
メモリ容量の項を参照してください。

Q:近隣市町村との関連

A:住基カードは、全国の自治体で交付されますが、特に近隣市町村との合併が検討されている場合には、関連する周辺自治体のICカードは可能な限り統一した製品を選択することで、合併後のスムースな移行に配慮しておくべきと考えられます。異なるベンダのカードは、カードのメモリ容量やカードプラットフォームの項でも説明しましたが、それぞれ異なる仕様となっており、アプリケーションの開発環境も含めそれぞれ固有であることを考慮しカード選定しておくことが得策と思われます。
また、市町村合併により、各自治体で行なわれていたサービスが、追加、統合される可能性がある場合には、 搭載するICカードのメモリ容量にも影響を与えるので、そのような観点からもカードの選択が必要となります。

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