<報道発表資料>

キャッシュカードの不正使用を防止するシステムを開発し試行開始


                           平成 17年 2月 14日
                             財団法人 ニューメディア開発協会
                            株式会社 日立インフォメーションテクノロジー

 財団法人 ニューメディア開発協会(会長:森下洋一)と株式会社 日立インフォメーションテクノロジー(取締役社長:加藤正男 以降、「日立IT」と略す)は、平成15年度からカードの不正使用を防止する対策の調査研究を行い、引き続き、財団法人 機械システム振興協会(会長:増田実)からシステム開発事業・新機械システム普及促進補助事業(*)の助成金交付を受け、カードの不正使用を防止するシステム(以降、「本システム」と略す)を開発致しました。さらに、日立カードサービス株式会社(取締役社長:堀正嗣)の協力を得て、キャッシングやクレジット(物品購入)のサービスを管理する実システム環境に本システムを導入し、平成17年2月から5月末まで試行・評価を行っています。その成果をもって、日立ITが、本システムを、平成17年6月以降、金融機関、クレジットカード会社等のカード提供会社へリリースする予定です。
(*;日本自転車振興会から機械工業振興資金の交付を受け、財団法人 機械システム振興協会が実施)

 カードの不正使用による被害は年々増大し、大きな社会的問題になっています。一方、ICカード、生体認証等の新たな技術の採用による防止策も提案されていますが、本格的な普及には多くの費用と時間が必要となります。本システムは、各カード提供会社のカード管理システムにカードの使用可否管理機能を付加することにより、紛失、盗難、偽造等による不正使用を防止するシステムで、既存のカード及び端末機器をそのまま利用でき、低コストかつ迅速にシステムの導入と利用が可能で、今まで以上に、多くの人々が安心してカードを利用することができます。

 本システムでは、従来のカードの暗証番号という第1の鍵に加えて、カード保有者の意思で、カードの使用の可否を設定・変更できる第2の鍵をカード管理システムに設けてセキュリティをより高くしました。カード保有者が、カード利用時に、携帯電話等を使用してカード管理システムの第2の鍵を使用可能状態に変更します。その後に、従来同様、カードを端末機器に挿入して、第1の鍵で、預金の払出し操作を行います。預金の払出し終了後、カード管理システムは、自動的に第2の鍵を使用不可の状態に戻します。
 第1の鍵を多くの費用をかけて厳重にする方法に対し、安価でも多重の鍵を設けることにより、安全にするという考え方で不正使用を防止します。(システムの動作概要は別紙参照(pdfファイル形式))

 本システムの特徴は次のとおりです。
  1. 盗難、紛失、偽造、変造そして本人なりすまし等の不正使用に有効
  2. 配布済カード、端末機器、運用方法の変更等が不要で、導入及び実用化が容易で
    費用対効果が大きい
  3. 金融機関のキャッシュカード、クレジット会社のクレジットカード等多くのカードサービス
    システムに適応可能
  4. カードのIC化、生体認証の採用、取扱い金額の上限制限等の不正使用防止対策と
    組合せても使用でき、一層の不正使用防止が可能
 高度な情報化社会を実現するには、よりセキュリティの高い環境を整備する ことが不可欠です。情報化の基盤となるカードの安全性を保障し、セキュリティの高いカードを普及することが必要となります。カード保有者が自らの意思で安全なカードを選択し、安全に使用・保管する責任が一層強くなり、一方、カード提供者は、より安全にカードを使用出来る環境を提供することが、益々重要になります。本システムは、このような高度な情報化社会を実現するために寄与するシステムです。                                               
以 上


<本件の問合わせ先>

財団法人 ニューメディア開発協会 多湖 和男
TEL:03-3457-0673 FAX:03-3451-9604
E-mail: tago@nmda.or.jp
http://www.nmda.or.jp/

株式会社 日立インフォメーションテクノロジー 中村 美和子
TEL:03-5435-7610 FAX:03-5435-7633
E-mail: csp-info@nmda.or.jp
http://www.hitachi-it.co.jp/



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