福島県川俣町の総合福祉・コミュニティ・防災情報システム
◆システム概要
本システムは、保健センターと福田公民館、山木屋公民館、道の駅「川俣」をネットワークで接続し、また現場情報収集端末は、モバイル端末として携帯電話等により接続し、住民に対し福祉サービス(保健指導、高齢者訪問指導)、川俣コミュニティサービス(川俣お知らせ情報、川俣生活便利帳、及び、川俣ビデオレター等の提供)、防災サービス(災害対策ナビゲーション、避難所・災害情報早期把握、災害現場情報の迅速な収集)を提供する。
◆事業計画
本事業では、福祉システム、川俣コミュニティシステム、防災システムの川俣町への適用及び役場職員、住民モニタによるシステム検証により、本システムの生活空間拡大効果に関する検証を行うとともに、システム稼働率の確保、システムの維持及びメンテナンス等の実用上の課題を明らかにすることを成果目標とする。これにより、川俣町における本システム本格適用へのスムーズな移行、及び、住民への普及促進という効果、更には同様の特性を持つ他の地方自治体への普及を図る。
◆開発の背景・目的
川俣町は福島市から南東約20Kmに位置し、町を阿武隈川支流広瀬川が貫通する。人口は19,000人(昭和30年比30%減)高齢化率22%の典型的な中山間地域である。町は国内では横浜、海外では毎年アルゼンチンと交流し進取独立の気風が高い。
災害面では、広瀬川の氾濫、土砂崩れによって交通、通信路が分断され孤立した事例があり、これらの問題を考慮した高齢者に対する福祉施策の充実、地域コミュニティの更なる活性化、防災システムの導入を目的とする。
◆システム開発・システムの特徴
本システムは、平常時は福祉システム、川俣コミュニティシステム、災害時は防災システムとしてシステム資源を共用し、投資効率の向上及び設置スペースの削減を図ることができる。
さらに、平常時からの活用により、システムの稼働率を向上することができ、災害時に生きたシステムとして活用できる。
◆開発内容
●福祉システム機能
●川俣コミュニティシステム機能
●防災システム機能
◆システム検証
●福祉システム機能の検証
●川俣コミュニティシステム機能の検証
●防災システム機能の検証
◆今後の展開/普及計画
本プロジェクトの成果及び抽出された問題点の検討を踏まえ改善を行うとともに、定期的な防災訓練、情報教育の啓蒙等により川俣町への普及を図り、全国のモデルとなる社会基盤システムを目指す。
他の地方自治体に対しても本システムの導入を働きかけ、情報化による豊かで安心できるライフスタイルを提案する。その後、川俣町と、本システムを導入した他の自治体との間でシステム連携を図り、新たな広域連携情報ネットワークの構築を目指す。