南空知いきいき生活情報空間の創造
◆システム概要
本システムは地域住民のニーズを行政、消防、福祉、医療および教育の分野から捉えた7個のアプリケーションを含む多面的なシステムである。南空知地域の内、栗山町を中核とする南々地域5町(栗山町、由仁町、栗沢町、南幌町、長沼町)の各施設および住民の家庭、さらに伊達市および東京都の施設をISDN回線で結び、双方向動画像通信を機軸とした、子供から高齢者まで誰でも容易に利用できるネットワークシステムを構築した。
7つのアプリケーションは、広域福祉連携基盤ネットワーク、広域消防連携ネットワーク、高齢者支援テレケア、子供の心の教育支援、遠隔テレケア教育、遠隔子育て支援、住民健康増進支援である。
◆事業計画
行政と消防分野において、従来のFAX・電話・紙ベ−スのコミュニケ−ションに代わるものとして構築する情報共有、業務連絡の電子化、テレビ会議などのネットワ−クを活用し、拠点連携業務の効率化・迅速化を図る。また、子供、中学生、専門学校の生徒、主婦、一般住民、高齢者、行政職員、さらに、北海道立太陽の園の医師、東京医科歯科大学の教官も遠隔から参加するネットワークシステムを構築し、単に南空知地域のふるさと市町村圏計画を促進させるのみならず、広域情報連携による住民へのサービスの充実を実現する。
◆開発の背景・目的
南空知地域は、平成10年度「第2次南空知ふるさと市町村圏計画」を策定し推進している。この重点プロジェクトとして南空知情報交流ネットワークの構築が位置付けられている。このような状況の中、子供から高齢者まで誰でも容易に利用できるネットワークを構築することが強く求められており、同時にそれらを活用した地域住民も恩恵を受ける生活情報空間を創造することも求められている。本事業は、これらの課題を解決するネットワークシステムの開発に取り組んだ。
◆システム開発・システムの特徴
子供から高齢者まで、地域住民の誰もが参加できるような、双方向動画像通信を機軸とした広域マルチメディアネットワークシステムである。
一元管理されたデータベースで福祉、医療、消防、教育のそれぞれの運用に合った情報と使いやすい操作性を提供する。
開発内容
●多地点テレビ会議関連システム機能
●データベースサーバ機能
●センターシステム機能
●広域消防連携システム機能
◆システム検証
●各センター毎の操作容易性の検証
●運用管理の妥当性の検証
●住民のサービス利用に係る妥当性の検証
●広域ネットワーク環境の検証
◆今後の展開/普及計画
システムの有効性、問題点を踏まえて運用強化を推進する。具体的には、サ−ビスセンタ−用パソコンや家庭用端末の規模の拡大を図りつつ、運用に係る問題点を掘り下げる。また、開発したネットワ−クシステムの利便性について広くPRし、本地域と類似した他の地域への普及を進める。