中部西関東地域における広域生活情報ネットワークシステム

◆システム概要

 「中部西関東地域における広域生活情報ネットワークシステム」は、インターネットを基盤として、サーバおよびオブジェクト・データベース管理システムで構成されている。対象地域の山梨県中巨摩郡八田村、若草町、櫛形町、白根町の4町村における豊かな生活空間実現のための「広域生活情報ネットワークシステム」を構築し、頭文字をとって「HaWKS」と呼んでいる。データベース用・フロントエンド用・FAX用サーバならびにシステム管理用パソコンは、システムセンターに設置されていて、4町村のユーザは、インターネット・電話回線を介して、それぞれのパソコンから情報を共有活用し、地域の交流・連携を可能にする先進的なネットワークシステムである。



◆事業計画
 地域住民の多様化した価値観を活かし、住民が誇りをもてる個性豊かな地域づくりを目指した、ゆとりと潤いのある生活や活動を実現することが国の施策である。一方、急速に進展するデジタル技術、情報技術を活用することにより、物理的制約に関わりなく、生活空間を大幅に広げることが可能となった。本システムは、4町村連名で地域の創意工夫を活かした社会空間の創造や拡大を図り、共有できる情報システムを実現すべく計画された。


◆開発の背景・目的
 対象地域の山梨県八田村、若草町、櫛形町、白根町は、「中部西関東市町村地域連携軸協議会」で中核的な役割を担っている。広域的な連携を可能にする情報インフラの整備、情報通信システムの開発、携わる人材の教育と地域連携が必要不可欠の条件となる。
公共施設利用、災害対策、広報・観光・商品情報活用、リサイクル・ボランティア、生涯学習の各分野で先進的なシステムを構築し、豊かな生活空間の拡大に寄与することを目的とする。


◆システム開発・システムの特徴
 広域生活情報ネットワーク「HaWKS」はWeb技術を駆使し、「広域型地域情報受発信システム」を目指し、全国的なデータベースの一部を形成し、全国のデータベースと相互乗り入れが可能になるように構築されている。また、オブジェクトデータベースを活用することにより、複雑な関係を持つデータ間の処理を従来のものより高速に実現できる。また、データの自動生成ができることもオブジェクトデータベースの特徴である。


◆開発内容
 ●公共情報提供・施設予約機能
 ●地域間広報・観光・商品情報提供機能
 ●双方向リサイクル・ボランティア情報検索機能
 ●インタラクティブ型生涯学習支援機能


◆システム検証
 ●公共情報提供・施設予約機能の効果に関する検証
 ●地域間広報・観光・商品情報提供機能の効果に関する検証
 ●双方向リサイクル・ボランティア情報検索機能の効果に関する検証
 ●インタラクティブ型生涯学習支援機能の効果に関する検証


◆今後の展開/普及計画
 平成12年2月にHaWKS運営協議会を設立し、4町村が幹事会員となり、学校・団体が協力会員となり運用にあたる。当面の課題として、1.運営管理の人材の育成。2.現在の構成員をもとに地域住民・専門家・企業の参加を得て、当初の目標である情報化を広域で拡充して行くためのNPOの設立がある。インターネットを基盤としているので、4町村の運営と併行して、将来的には限られた地域ばかりでなく、全国展開できることが期待される。

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