両津市(佐渡)の行政サービスエリア格差是正システム開発事業

◆システム概要
 本事業では、両津市役所にKIDS&WWWサーバ、MAIL&DNSサーバ、VODサーバ、Firewallのサーバ群とコンテンツ作成システム、職員端末を、公共施設・公的団体に職員端末、市内各所に街頭端末を設置し、市役所内はLANを介し、市役所と各施設間はISDNを用いて接続を行った。また、緊急時情報の登録、検索用として現場情報収集端末の整備を行った(公衆回線を介し市役所と接続)。これらを利用し以下の機能を提供する。

 ●知的検索機能(自然言語検索エンジンを利用した、話し言葉による検索機能。また、本機能についてはインターネットからのアクセスが可能)
 ●知識情報登録機能(自然言語検索エンジンを介したノウハウデータベースへの登録機能)
 ●メンテナンス機能(質問文ログの確認などの各種メンテナンス機能)



◆事業計画
 システム開発、システム検証は平成11年7月より平成12年3月までの期間で実施。平成12年4月より本格運用を開始し、両津市総務課が中心となり行政情報の充実を図っていく他、公的団体(佐渡農業協同組合、両津市社会福祉協議会、両津市観光協会、両津商工会など)の情報登録を行い、行政分野以外についても情報提供を開始。メニュー/コンテンツをより充実したものとしていく。


◆開発の背景・目的
 佐渡島の両津市では、立地的条件や地形的特徴(約100kmに及ぶ海岸線、島の行政・経済・教育機関が市内中心部に集中)などから、全ての住民へ均一な行政サービスを行うことが困難な場合があった。
 このような状況において、住民が手軽に利用できる行政各分野の情報提供システムを構築し、複合的に利用できる環境を構築することで、特に遠隔地住民に対する行政サービスの向上・学習機会の拡充を図り、生活空間の質的向上・拡大という効果をもたらすことを目的としている。


◆システム開発・システムの特徴
 1.KIDS&WWWサーバーに搭載している自然言語検索エンジンにより、日常会話と同じように話し言葉による質問文にて行政情報の検索が行える。
 2.イベント・講座に関する詳細画面より、これらの申し込みが行える。
 3.MPEG-4対応のVOD(ビデオ・オン・デマンド)サーバにより、インターネット上にも動画像(MPEG-4画像)配信が行える。


◆開発内容
 ●知的検索機能
 ●知識情報登録機能
 ●メンテナンス機能


◆システム検証
 ●住民向けサービス向上の検証
 ●職員負荷軽減の検証


◆今後の展開/普及計画
 ●今回の検証では行政情報の提供を中心に情報の登録を行ったが、今後本運用に向け、農協、観光協会など、他団体への展開を図る。
 ●街頭端末については、よりPRを行い端末の増設を図る。また、高齢者でも容易に操作できるよう、質問文の音声認識インターフェースなどを検討していく。

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